ハイブリッドはまだ不要? SUVとことん乗るなら絶対ガソリン車を選ぶべき理由

エコカーブームでダウンサイジングターボや燃費のいい車が各メーカーから多く登場してきます。7人乗りのSUVとなるとラインアップもかなり限定され、クロスオーバー7みたいなハイブリッド発表を期待する人も多くいると思いますが、人気の少ないマイナー車種となると新しい技術に期待できることも少なくなってしまいがちです。

年が変わるたびに新しい発表があるかもと買い替えるまで楽しみに待つ時期がありましたが、本当にハイブリッドって必要か考え出すと面白いことが判明しました。

家族からも燃費のいい車が欲しいと言われる中、クロスオーバー7がエコカーに負けない要素を考えてみました。クロスオーバー7を検討している人の背中を押せたらいいなと思って書きます。

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ハイブリッドシステムの導入コスト

<>ハイブリッド車の最大のメリットと言えば、ガソリン車に比べ優れた燃費です。国産のSUVのラインアップにも意外と数多くハイブリッド車があります。その中でも安全装備が標準搭載されているグレードで4WDを選んだシチュエーションを想定してみます。

比較条件

駆動方式:4WD
グレード:予防安全装備を標準搭載

SUVへ期待するものと言えば、高い走破性です。街中なら2WDで事足りるけど、山道を走ったりするなら4WDを選びたいところです。(自身の車がスバルだからとは決して言わないw)また、予防安全装備って無くても大きな支障は無いけど万が一を考えると是非つけておきたいって思えるオプションです。人気のあるグレードは予防安全装備がついているものがほとんどなので、グレードを揃える意味合いで条件に含めました。

5人乗りSUVとして人気の高いハリアー、エクストレイル、ヴェゼルを対象にハイブリット車とガソリン車のコストを比較します。(ファミリーカーとしての利用も考えて7人乗りも比較したかったけどハイブリッドを設定している車種が無い…)

ハリアーの場合

グレード:ELEGANCE
Toyota Safety Sense Pという安全機構は全グレードで搭載されていたため、価格の近いベースグレードで算出します。

ガソリン
314.4万円 15.2km/l
ハイブリッド
377.5万円 21.4kkm/l

基本的な装備は変わらないけどガソリン車の2.0Lエンジンに対しハイブリッド仕様は2.5Lエンジンと動力性能に違いがあります。そういう意味では完全な比較は出来ないけど、ハイブリッドを搭載するコストは約63.1万円と3車種の中では一番大きいです。

エクストレイルの場合

グレード:20X

ガソリン
275.5万円 16.0km/l
ハイブリッド
309.9万円 20.0km/l

ガソリン車では7人乗りという選択肢がありますが、ハイブリッドでは5人乗りしか設定されておりません。ハイブリッド車とガソリン車との価格差が34.4万円と小さいことがユーザーにとって優しく感じます。

試乗したときに気付いたことが、予防安全以外にも実用的な装備の種類が多いことです。車の取り回しを楽にしてくれるアラウンドビューモニター、多人数を乗せたとき使えるスマートルームミラーなど見所が多い車です。

ヴェゼルの場合

個人的な好みのグレードはRSですが、価格の比較をしやすく安全装備が標準搭載されたX・Honda SENSINGで比較します。

ガソリン車
233.6万円 19.0km/l
ハイブリッド車
271.6万円 23.2km/l

ハイブリッド車とガソリン車との価格差は38万円。他車種でも40万円位が多いので平均的な価格です。

趣味性が高い本格的なSUVであるランドクルーザーやパジェロと比べると新しい設計の車はやはり燃費がいいです。私の所有する7人乗りSUV、クロスオーバー7(ガソリンのみ 4WD)もカタログ燃費は13.2km/lと悪くは無いです。

年間走行距離と燃料費

国土交通省から公開されている自動車燃料消費量調査2017年度のデータによると、自家用普通車(ガソリン)の平均年間走行距離は8373kmです。上のグラフはガソリン価格が150円と想定したとき、年間走行距離が5,000、10,000km…と増えたときにかかるガソリン代(燃料費)です。

年間走行距離を仮に平均的な距離(8373km)走ったしても、ハイブリッドを選んで得するのは最短で21.9年(エクストレイル)、最長で31.8年(ヴェゼル)かかります。損益の分岐となる距離数を計算するとハリアーの場合22.0万km、エクストレイルが18.3万km、ヴェゼルが26.6万kmです。(エコカー減税を計算に含めずに計算してます。)

環境に対してエコでも経済的には全然エコでない数字となりました。

ハイブリッドシステムのメンテナンスにかかる費用

ハイブリッドカーは、動力系統がガソリンとモーターの2つに分かれます。そして動力モーターを動かすためのメインバッテリーとエンジンを始動させる補機バッテリーの2つがあり、どちらも永久に使えるわけではありません。

プリウスの初期モデルの場合、メインバッテリーの交換費用は50万円程度でした。交換する頻度は初期モデルは10~15万キロで、最近のモデルでは20万キロを超えており新しいモデルなら走行距離的には廃車くらいまでメインバッテリーの使用が可能となってきています。

1つ気になるのがバッテリーの使用可能期間がどこにも明記されていないところです。バッテリーなら放置すれば放電し時間が経てば必ず劣化していきます。ハイブリッドの代表格であるプリウスだと保証期間は5年です。スマホとは容量も違うので傾向も変わるかもしれませんが、5年過ぎ、10年経ったとき満充電できる容量も少なくなりハイブリッドとしてモーターで走れる量も徐々に減ってしまいます。部品数が多くなるハイブリッドは一定期間内に距離を走らなきゃ損するわけです。

まとめ

新車を3年おきに買い替えるリースみたいな買い方、乗りつぶさずに車を買い替える場合はリセールバリューを考えてハイブリッドという選択肢もあります。せっかく買ったら乗りつぶしたいと考えるのであれば明らかにガソリン車の方がリスクが少ないです。

ハイブリッドが登場しまだまだ発展をしている現在では開発費など上乗せされた価格となってしまうので、新しい技術が好きだということで無ければガソリン車がお得です。私の愛車である7人乗りSUVのクロスオーバー7に乗りはじめ走行距離が2500km超えました。平均燃費は10.2km、たとえモデルチェンジでハイブリッドが登場しても価格がこなれていない限りは買い替えないつもりです。

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